車椅子の老人が呟いている。
「大切なもの……大切なものを、忘れてしまった。なくしてしまった……何だったのだろう。取り戻さないと……」
看護師がにこやかに告げた。
「大丈夫ですよ。大切なものなんて元々なかったんですから」
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狂気太郎は小説を好き勝手に書き続けるため、
表現・情報の規制に四百七十七年ほどは断固として反対し続けます。
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２０２５．４．２更新
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「そうか。大切なものは、なかったのか……」
老人は世界を廃棄した。